説明
地形の効果を強く出すために、山地周辺の標高を高めに設定したマップ独自の数値予報です。
WRFという領域数値モデルをマップのサーバー上で実行しています。
南岸低気圧に伴う沿岸前線の位置が改善することが期待できます。
水平格子間隔は4kmです。サーバーの計算能力に限界があるため、近畿〜関東の864km×640kmのみで計算しています。
計算領域の外の総観場を4種類のモデルから取得して別々に予報し、オリジナルのMSMとも組み合わせることで、3メンバーのアンサンブル予報になっています。
- 実況:毎時大気解析、解析雨量、LFM解析値を組み合わせた実況値です。
- MSMオリジナル:MSMそのもの(解像度5km)です。他のMSMのページと同一のデータです。地形は標準通りなので、尾根がつぶれています。
- WRF(MSM):周辺の総観場をMSMから取得した、WRFモデルでの独自予報です。尾根がつぶれないように、山地を強調しています(以下、WRF予報は全て山地強調)。
- WRF(GFS):周辺の総観場をGFSから取得した、WRFモデルでの独自予報です。2021/3/10以降はFT40〜90も計算していますが、予報時間が長くなるとGFSの総観場の不確実性が大きくなるため、注意が必要です。
山地強調WRFの予報の特性
- 南岸低気圧に伴う暖気吹き上げや、寒冷前線通過後の山越え寒気移流がMSMでは強すぎますが、山地強調WRFでは改善しています。このため、沿岸前線の位置がより正確になり、雨雪判別に役立ちます。
- 全般的に、地上気温が若干高すぎる傾向があります。
- フェーン現象が強すぎて、山の風下で高温側に外すことがあります。
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北東気流の場では、下層雲・低温を再現できず、高温側に外すことが多いです。
(例)
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日本海低気圧などに伴う南西風場での沿岸前線は、WRFでも十分に再現できないことがあります。
(例)
- 対流性の降水が強すぎて、低気圧が過発達することがあります。